私たちが目指すもの OUR VISION

俊爽会が目指すのは、病気そのものだけでなく、患者さまの生活全体を支える医療です。診療の場は、単に病気を治すだけではなく、患者さまがその人らしく日々を過ごしていくための出発点であると考えています。私たちは、心と体の健康を守るだけでなく、生活・仕事・家族といった人生のあらゆる側面に寄り添い、患者さまが前向きに生きていけるよう寄り添える存在でありたいと願っています。そのため、診察室でのやりとりや治療の枠を超えて、地域や家庭とのつながりまでを視野に入れた医療を大切にしています。

この想いを実現するために、俊爽会では「医療・教育・地域支援」を一体化させた『健康や病気について学べるクリニック（実践型全人的医療）』を推進しています。医師や看護師、検査技師、事務スタッフなど、すべての職種が共通の理念をもとに連携し、患者さま一人ひとりに合ったサポートを行うことを目指しています。そして、この理念を地域に根付かせ、全国へ広げていくことが私たちの使命です。地域医療の現場から、一人でも多くの方の健康と笑顔を守り、人生そのものを支える医療を提供してまいります。

当法人の理念 PHILOSOPHY

実践型全人的医療 01.Practice-based Whole-person Care
私たちが最も重視している理念が「実践型全人的医療」です。日本の医療は臓器や診療科ごとに分かれていますが、私たちは総合診療と健康教育に重点を置いた予防医療を一体化し、患者さまの心身・生活全体を支える医療を目指しています。そして実践型全人的医療のことを、患者さまにはわかりやすく「健康や病気について学べるクリニック」と伝えています。このような医療を提供しようと考えたきっかけとなったのは、研修医時代に「専門科を受診していた患者さまが別の病気で亡くなった」経験でした。

専門診療だけでは見落とされる病気があると痛感し、どのような症状でも気づき・声かけができる医療の必要性を感じました。その為には患者さま自身が健康や病気の知識を身に付け、健康意識を高めていく必要があると考えました。そこで私たちは、医師はもちろんスタッフ全員で、主病だけでなくそれ以外の知っておいた方が良い健康・病気の知識を伝えていく取り組みを始めました。クリニックは患者さまに最も身近な存在です。「先生が言うなら検査を受けてみよう」と思っていただけるような関係性を築くことこそ、地域のかかりつけ医が担うべき「健康や病気について学べるクリニック（実践型全人的医療）」だと考えています。
「私」と「家族」のかかりつけ医 02.Your Family Doctor
自院だけで完結する医療ではなく、大学病院や特定機能病院、保育・介護・訪問看護など地域の施設と連携し、患者さまにとって適した医療を提供する体制を整えています。法人マネージャーや事務主任が積極的に地域を回り、顔の見える関係づくりに努めています。大切なのは「この方にはどんな医療が一番良いか」を常に考え、必要に応じて適切な施設へ迅速に紹介すること。

そして患者さまが、当院で学んだ健康知識を家族にも伝えていく事で、家族全員が安心して通える身近な存在として、地域の医療ネットワークの中心となることを目指しています。
さらにこの理念に共感する医療機関と共に「健康や病気について学べるクリニック」を作っていくパートナーシップシステムに力を入れており、このような健康の輪を広げる取り組みを大切にしております。
理念に基づいたチーム医療 03.Interprofessional Care
医師・看護師・事務スタッフなど全員が同じ理念を共有し、それぞれの専門性を活かしながら連携・補完し合うことで、より質の高い医療を実現しています。理念という枠組みの中で、スタッフが自由な発想で業務に取り組む自走する組織を目指しています。そこから繋がる個々の成長がチーム全体の成長につながるという考えのもと、日々の業務を通じて学び合う環境づくりにも力を入れています。

たとえ将来別の職場に移っても、「俊爽会で学んだ経験が自分の糧になった」と胸を張れるような成長の場でありたい。そして、当法人の理念を次の世代にも広げていくことが、私たちの願いです。

自走する意識 Fostering a Self-Driven Mindset

俊爽会が大切にしているのは、スタッフ一人ひとりが主体的に学び、考え、行動できる「自走する意識」です。自走とは、指示を待つのではなく、法人理念を深く理解し、その理念に沿って“今、自分は何をすべきか”を判断できる状態を指します。
私たちには「健康や病気について学べるクリニック（実践型全人的医療）」という明確な理念があります。この軸があることで、スタッフは同じ方向を向きながら、それぞれが創造性や専門性を活かして取り組むことができます。

自走する組織とは ――

自ら気づき、考え、改善に向けて行動し、
患者さまのためにより良い方法を探求し続け、
互いに学び合い、高め合いながら成長する組織です。

こうした姿勢が、患者さまの生活全体を支える医療の質を高め、俊爽会全体の成長にもつながっていきます。理念を軸に、同じ方向を目指して進んでいく――それが私たちの考える「自走」です。

理事長メッセージ MESSAGE

「人を助けたい」という想いを、
形にできる場所へ。

小学生のころから「病気で苦しむ人を助けたい」という想いを抱き、医師を志しました。学生時代に出会った「全人的医療」という考え方に強く共感し、単に病気を治すだけでなく、患者さまの生活全体を支える診療を実現したいと考え、俊爽会を設立しました。当法人では、地域の方々が安心して通えるクリニックを目指し、内科・小児科・皮膚科など幅広い診療に取り組んでいます。

私たちのクリニックは、「健康や病気について学べるクリニック」として、健康や病気の知識を医師だけでなく、スタッフ全員が患者さまに伝えていくことが、他院との大きな違いです。この取り組みは患者さまの健康意識を高め、健康寿命を伸ばしていく新しい医療です。スタッフも、患者さまに伝えていくにあたって学んでいく必要がありますが、その知識は自分自身や自分の大切な家族にも活かすことができ、スタッフ一人ひとりの人生そのものを豊かにします。単なる業務として情報を伝えるのではなく、自らが理解し、実践し、その価値を実感できるからこそ、患者さまにも説得力を持って提供できます。
こうした学びと実践の循環が、クリニック全体の質を底上げし、「健康や病気について学べるクリニック（実践型全人的医療）」を体現する組織文化を育てます。私たちは、医療者と患者さまが共に学び合い、共に健康をつくっていく場として、地域に新しい医療のスタンダードを築いていきます。

そして私たちは、この理念を軸に、全員が同じ方向を見据えて業務に取り組んでいます。一人ひとりが「クリニックをつくる主役」であるという自覚を持ち、自らの意見や気づきを積極的に共有できる環境を整えています。
定期的なミーティングでは、現場からの率直な声を反映し、理念に沿った改善を即座に実行できる体制を築いています。素直さと自由な発想を尊重し、それらを組織運営に取り込むことで、自ら動き、成長し続ける自走型の組織として活動しています。

さらに私たちはこの理念を他の医療機関と共有するパートナーシップシステムを開始しました。理念に賛同する医療機関をパートナーシップに迎い入れ、共に「健康や病気について学べるクリニック」を全国に広げていくことを目指しています。
その実現には、同じ志を持つスタッフの存在が不可欠です。患者さまの健康と幸せを支えながら、自分自身も成長し、やりがいを感じて働きたい方と、ともに歩んでいきたいと考えています。未経験の方も、やる気と学ぶ姿勢があれば大歓迎です。笑顔と誠意を持って患者さまに向き合い、地域医療の未来を一緒に創っていきましょう。